福袋というタイトルだったので、何かのプレゼントや贈り物によって幸せになったりする話なのかなと思ったのですが、違いましたね。元には戻れない切なさというのも感じられました。とくに「白っていうより銀」なんかはとても淋しかったです。逆に途中ハラハラした「犬」が、最後はちょっと幸せになっていたのにはこんなこともあるんだと思いました。
「福袋」の中にある文章で、『私たちは誰も福袋を持たされて生まれてくる。その中身は希望も絶望も、よろこびも苦悩も、笑い声もおさえた泣き声も愛する気持ちも憎む気持ちもぜんぶ入っている。福袋だからって福が入っているとは限らない。』という部分がとても印象に残りました。人生を福袋に例えるのはうまいなと思いました。
ちなみに私は正月はここ数年は毎年福袋買ってます。好きなブランドの福袋を買っているので、あまりハズレはありません。ハズレがたまにあったとしても、トータルで考えると得してると思ってます。人生もそういう風に考えることができたら、プラス思考になっていいのかもしれません。
「箱おばさん」
大きなダンボールを置いていったおばさん。戻ってこない。警察に届けたその中身は大量の靴だった。
「イギ−・ポップを聴いていますか」
拾い癖のあるぼくはゴミ集積場にある紙袋を持って帰った。こっそり見るとビデオだった。映画やドラマや知らない誰かの結婚パーティーだった。
「白っていうより銀」
2人で離婚届を出した帰り、若い母親から赤ちゃんを預かる。なかなか戻ってこない母親。子供の出来なかった二人にとってはとても可愛い赤ちゃん。
「フシギちゃん」
彼氏の携帯メールを覗き、浮気していると疑う私。会社でフシギちゃんと言われている長谷川さんに言ったら、行きたくないのに飲みに行くことに。長谷川さんは同棲した彼氏の部屋を隈なく見て、手紙を見つけてしまった。自分がダブる。
「母の遺言」
4人兄弟。1番上の兄と3姉妹。2番目の富美子は遺言の中身に従うか、公平にするかどちらかを決めろという。兄は金遣いが荒く、私奈未子は男に借金があり、末っ子真実子は寄付をするという。
「カリソメ」
出て行った夫宛に同窓会の招待状が届いた。夫の友人関係については何も知らなかったので、代理で参加することにした。そこで夫は仮面浪人だった。友人は全て仮。仮の夫婦かもと思った。
「犬」
同棲して引っ越すと犬がいた。犬は前の家の持ち主。届けたが、珠子は毎日様子を見に行く。更には盗もうとする。犬と一緒に暮らしたが、気付くといなくなっていた。平穏な暮らしになった。
「福袋」
兄の恋人と一緒に大阪の街を兄を探して歩く。幼い頃は兄が好きだったが、兄の女性関係や金を盗んだりするようになって、兄の恋人に嫉妬を感じなくなった。生前母親は私は何を産んだのかと言った。
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