小路さんのデビュー作が文庫化になったとのことなので読んでみようと思いました。
既読の「東京公園」や「東京バンドワゴン」とはまた一味違った作品でした。
10歳の息子がみんなの顔がのっぺらぼうに見えると言った。
兄の言葉を思い出し、兄と連絡をとった。
20年ぶりに再会した兄は、自分が子どもの頃のことを語り始めた。
兄も周りの人間がのっぺらぼうに見えると言う…。
38歳の兄が子どもの頃、昭和40年代、パルプ町という工場で働く人たちの街で
起こった不思議な出来事…。
急に周りの人たちがのっぺらぼうに見えるようになった恭一少年が体験した
ひと夏の出来事…。
恭一が交番で拳銃自殺をした警官を目撃した時から
友達が行方不明になったり、近所の人たちが次々に死んだり、人が変ったように
凶暴になったりするということが相次いだ。
のっぺらぼうに見えることを周りの誰にも言えない恭一だが
友達にはそのことを話す。
子どもたちが謎を解明しようとする冒険要素たっぷりの話でした。
少し子供の頃を思い出すような、とても懐かしい気持ちになりました。
子供のころはよく自分のお気に入りの場所を見つけては、秘密の基地と名付けて
遊んでいたような気がします。
のっぺらぼうに見えること自体不思議で、ファンタジー要素もありました。
結末もちょっと淋しいような気がしました。
でも今まで読んだ小路さんの作品とはまた違った、面白い作品でした。
恩田さんの「エンド・ゲーム」のような作品なんですね。
私はまだこっちは読んでいないので、いずれ読みたいと思います。
きっと恩田さんの本だから、いずれ読むでしょう。
どうやらシリーズと言うほどではないにしろ、続編っぽい作品も出ているようなので
そちらも読んでみたいと思います。
とりあえずは文庫化になったら読むという感じかな?
⇒ ガトリング白銀 (01/11)
⇒ サキューン (01/01)
⇒ こういち (12/27)
⇒ まろまゆ (12/23)
⇒ モグモグ (12/16)
⇒ ばきゅら (12/07)
⇒ ちんたまん (12/03)
⇒ 機関棒 (11/24)
⇒ れもんサワー (11/20)
⇒ ゴリゴリくん (11/13)