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[角川書店HPより] きりこは、ぶすな女の子。だけど両親にとても可愛がられて育ったため、自分がぶすだなんて思ってもみなかった。 ある日きりこは、体育館の裏で小さな黒猫を見つける。「ラムセス2世」と名付けられた猫は、たいへん賢い猫で、しだいに人間の言葉を覚えていった。 きりこが小学5年生のとき、ラムセス2世に手伝ってもらい、大好きなこうた君にラブレターを書く。だけど、こうた君はクラス全員の前で「やめてくれや、あんなぶす」と冷たい一言。その出来事がきっかけで、きりこはみんなに疎まれるようになる。 食べることもやめ、学校にも行かず、ほとんど寝て過ごす毎日。そんなきりこに、ラムセス2世は、猫の基準では、きりこがどれだけすばらしいかを話して聞かせる。 そして、きりこは引きこもることをやめ、外に出る決心をする。夢の中で泣き叫んでいた女の子を助けるために……。
[幻冬舎HPより] 会社から逃げ出した女、丁寧な日本語を話す美しいドイツ人旅行者、冴えないバーテンダー。非日常な瀬戸内海の島のホテルで出会った三人を動かす、圧倒的な日常の奇跡。心に迫る傑作長編!
[文庫裏表紙より] 夫の名は武辜歩、妻の名は妻利愛子。お互いを「ムコさん」「ツマ」と呼び合う都会の若夫婦が、田舎にやってきたところから物語は始まる。背中に大きな鳥のタトゥーがある売れない小説家のムコは、周囲の生き物(犬、蜘蛛、鳥、花、木など)の声が聞こえてしまう過剰なエネルギーに溢れた明るいツマをやさしく見守っていた。夏から始まった二人の話は、ゆっくりと進んでいくが、ある冬の日、ムコはツマを残して東京へと向かう。それは、背中の大きな鳥に纏わるある出来事に導かれてのものだった―。
[新潮社HPより] 誰も、あたしの本当の姿を知らない。あたしの本当の目から、涙がこぼれた。 秋のある日、二組のカップルが温泉へ向かう。男の子のようなナツ、つるりとした肌のアキオ。明るく派手なハルナ、ぶっきらぼうなトウヤマ。一緒にいるのに違う現実を見る四人にまとわりつく、不穏な影。裸になっても笑いあっていても、決して交わらない想い。大人になりきれない恋人たちの一夜を美しく残酷に描いた著者の新境地。
[小学館HPより] ふたつの物語が、交互に描かれていく。ひとつは、結婚して12年、39歳の調査会社中間管理職の「俺」の妻が、ある日、他の男の子を宿す話。もうひとつは、2039年、小さなプロレス団体に所属する無敵の王者、アムンゼン・スコットの闘いの物語。39歳の「俺」は、しだいに腹が膨れていく妻に激しい憤りを覚えながらも、その様子を見続ける。生まれてきた子の肌の色は黒く輝いていた――。王者、アムンゼン・スコットは、物語の最後、全くの新人レスラーの挑戦を受ける。その男のリング・ネームはサミー・サム。肌の色は黒く、その隆々たる体躯は、チャンピオンを思わぬ窮地に追い込む。リングサイドでは、ひときわ声を嗄らして応援する老いた男がいた。時を隔てて、ふたつの物語が響きあう。
[小学館HPより] ふたつの物語が、やがてリンクする、という形をとっている本作。ひとつは、大阪に住む14歳の辰巳緑の視点を通して描かれる物語。おばあちゃん、お母さんの茜、いとこの藍ちゃん、藍ちゃんの愛娘・桃ちゃんで構成される家族のことや、学校のこと、気になるコジマケンのことなどがリズミカルな大阪弁で綴られていく。もうひとつは刑務所に入っている旦那との話を語る謎の女性棟田さんの物語。 ふたつの物語の共通テーマは「女の生きる道」。おばあちゃん、茜、藍ちゃん、桃ちゃん、棟田さん、そして緑の6人がそれぞれ抱える秘密や闇を紐ときながら、“女性”そのものの“性”と“生”をあぶり出してゆく、西氏渾身の勝負作です。
[BOOKデータベースより] ヒーローだった兄ちゃんは、二十歳四か月で死んだ。超美形の妹・美貴は、内に篭もった。母は肥満化し、酒に溺れた。僕も実家を離れ、東京の大学に入った。あとは、見つけてきたときに尻尾にピンク色の花びらをつけていたことから「サクラ」と名付けられた十二歳の老犬が一匹だけ。そんな一家の灯火が消えてしまいそうな、ある年の暮れのこと。僕は、実家に帰った。「年末、家に帰ります。おとうさん」。僕の手には、スーパーのチラシの裏に薄い鉛筆文字で書かれた家出した父からの手紙が握られていた―。二十六万部突破のロングセラー、待望の文庫化。
[BOOKデータベースより] 二七才、スナック勤務のあたしは、おなかに「俺の国」と称した変な地図を彫っている三才年下のダメ学生・カザマ君と四か月前から同棲している。ある日、あたしは妊娠していることに気付き、なぜか長野のペンションで泊り込みバイトを始めることに。しかし、バイト初日、早くも脱走を図り、深夜、山の中で途方に暮れて道の真ん中で寝転んでしまう。その時、あたしの目に途方もなく美しい、あるものが飛び込んでくる―。表題作を含む三編を収録した、二五万部突破「さくら」著者の清冽なデビュー作。
10年ぶりくらいで偶然再会した幼なじみ。なぜか彼女とふたりで、ロスへ旅行することに…。「ランドセル」をはじめ、少し笑えて結構せつない、「女どうし」を描く6つの物語。『小説宝石』掲載に書下ろしを加え単行本化。
⇒ ガトリング白銀 (01/11)
⇒ サキューン (01/01)
⇒ こういち (12/27)
⇒ まろまゆ (12/23)
⇒ モグモグ (12/16)
⇒ ばきゅら (12/07)
⇒ ちんたまん (12/03)
⇒ 機関棒 (11/24)
⇒ れもんサワー (11/20)
⇒ ゴリゴリくん (11/13)